部屋に戻り、鍵を開けるが扉があかない。
締め忘れと同時に、ひとつの可能性がもたげた。

…何を期待しているの、やめなさい。
そう諌めても、震える手を止められない。
ゆっくり鍵をもう一度回す。

…ガチャリ。

暗闇の中に見えたのは、ひと月もの間恋い焦がれ続けた、

「おかえり、蝶子さん」