そして、イルカのブースに来ると、花菜は目を輝かせていたのを、奏大は見逃さなかった。 「本当にイルカが好きだな」 「はい。小さい頃から好きで、創くんによく水族館に連れてきて貰っていたんです」 「……」 「イルカが好きすぎて何十分もイルカのブースから離れなかったって創くんが言ってました」 「……」 「あのぬいぐるみも私が初めて水族館に来た時、創くんに駄々をこねて……あれ?」 「…どうした?」 話をしていた花菜が途中でいきなり止めてしまい、奏大は不思議そうに花菜のことを見ていた。