すると、ドアをノックする音が聞こえた。 返事をすると、現れたのは律だった。 「花菜?」 「あっ、りっくん!」 「荷物は纏められた?」 「うん、終わったよ」 「それなら着替えて奏大さんと一緒に茶室においで?家元が呼んでる」 「わかった。奏大さん、ちょっと着替えるので、創くん達と待っていてもらえますか?」 「わかった」 「花菜、そのぬいぐるみも一緒に車に運んでおくよ 「ありがとう、創くん」 花菜はぬいぐるみを創に渡し、箪笥から着物を取り出すと、着替え始めた。