(奏大side)

今日、8年ぶりに花菜と会った。
今日の感じを見ているところ、きっと花菜は8年前に会ったことも覚えていないんだろうということがわかる。
それほど6歳の頃の記憶が嫌な物だったんだろう。




例え記憶が戻らなくても、今、花菜が隣にいてくれるだけで、俺は幸せだ。




この8年、どんなに花菜に会いたくて会いたくても、会えなかった。
今まで創から見せられる写真や、花菜のことを遠目からしか見ることができなかった。




あの日、花菜に会った時に誓ったんだ。





記憶が戻っていても、戻っていなくても、迎えに行くと。
そのためにこの8年、必死に頑張ってきた。