「すごい…人がいっぱい…」 「副社長…あちらに会長と社長がいらっしゃいます」 「あぁ…」 創に促されるまま、会長たちの元へと移動した。 「あら、奏大。遅かったじゃない」 「……」 「花菜さん、素敵な着物ね」 「ありがとうございます。奏くんが今日のために用意してくれていたみたいで…」 「まぁ!そうなのね」 奏大の母、瑞穂は目を細め、嬉しそうな表情をしていた。 すると、一人の男性が花菜の事をじっと見ていた。 その視線に花菜だけでなく、奏大も気付いたようであった。