淳平が動けるようになり、車を出発させられるようになったのは、それから５分後の事だった。
「ったく、ひでーよな。蹴りを入れるなんて…。まだ若干痛いんだけど…」
「自業自得だ…」
「うわ～…マジで！？花菜ちん、今の発言どう思う？」
「んー…私に聞かれても…」
「淳平、さっきのはお前が文句を言うからいけないんだろう？自業自得だ」
「創までそんなこと言うのかよ…。はぁ～…」
花菜は何だか淳平の扱いが可哀想な気もしたが、それほど淳平が嫌がっている様子が見られなかった為、そのまま流していた。
「そういえば、淳くんも今日はおめかししているんだね」
「あぁ、俺もパーティーに参加するから、それなりの格好はしないといけないからさ」
「そうなんだ…」
「まぁ、普段は運転手だから参加しないんだけど、今日は奏大と花菜ちんの大切な日だから特別に許可してもらったんだ」
「へぇ～…」
そんな会話をしていると、あっという間にパーティー会場へと着いてしまった。
