次の日の朝。 奏大が目を覚ますと、花菜はもう起きていた。 「…どうした?」 「あっ、おはよう。奏くん」 「あぁ…おはよう」 「あのね…昨日の出来事が夢だったらどうしようかと思ってたんだけど…夢じゃなかったから安心していたの」 「…それは俺の台詞だ。起きたら花菜の記憶がまたなくなっていたらどうしようかと思っていた」 「フフフッ…」 「何がおかしい?」 「考えることが一緒だなぁ~って思って」 「…そうだな」 奏大は花菜の頭を撫でた。