「…記憶を取り戻す前の方が良かった?」
「……いや…積極的な方が花菜らしいんじゃないか?昔はよく、チューしてって言ってたくらいだからな」
「も~…恥ずかしいから止めて…」
「クククッ…冗談だ。…さぁ、寝ようか」
「…うん」
奏大は花菜のベッドに潜り込むと、花菜のことを抱き締めた。
「ねぇ、奏くんがよく私の事を抱き締めて寝るのって癖なの?」
「…まぁ、昔から花菜と寝るときは抱き締めて寝てたからな」
「そうなんだ」
「…嫌…か?」
「ううん…落ち着くなぁ~って思って」
「…そうか…」
「ふぁ~…おやすみ、奏くん」
「あぁ…おやすみ」
奏大は花菜のおでこにキスをすると、瞼を閉じた。

