「8才の花菜か…」 「あの時の奏くん、格好良かったよ」 「……」 「あっ、照れてるでしょ?」 「…さぁな」 「フフフッ…。ねぇ、奏くん。私は昔も今も奏くんの事が大好きだよ。私の記憶がないってわかっていたのに、それでも約束を守ってくれて、ありがとう」 「花菜…」 奏大は花菜の頭を撫でた。 その様子に花菜はとても嬉しそうだった。 しかし、何かを思い出したのか、暫く俯きながら何か考えるような表情をしていた花菜。 かと思うと、何かを決意したのか、奏大の方を見上げた。