「花菜?」
「……」
「花菜」
「……っ…」
「花菜っ!花菜っ!」
「…ぁっ…」
「花菜っ!」
花菜が目を開けた。
そして、目の前にいた奏大の姿を見て、微笑んだのであった。
「……奏くん…ただいま」
「花菜…今…何て…」
奏大は花菜が言った呼び名を聞いて驚きを隠せないでいた。
「奏くん…」
「お前…記憶…」
「うん。……奏くんに今まで辛い思いをさせちゃってごめんね」
「っ…花菜…」
「奏くん…」
奏大は花菜の事を抱き締めた。
目覚めた喜びと共に、花菜が記憶を取り戻した事に喜びを感じ、涙を流していた。

