「だってそうだろう?今まで近づく女の子に冷たい態度をとっていたじゃないか」
「……そんなことは……」
「いや、お前は気づいていなかったのかもしれないけど、第三者から見たらそう見えたぞ?なぁ、親父」
「あぁ、そうだったな。奏大もそれ程花菜さんには本気だということだろう」
「そうだな」
自分のことが話題に上がるのが嫌なのか、奏大はそっぽを向いてしまった。
そんな奏大に、真剣な表情で会長は喋り始めた。
「なぁ、奏大。お前が一途なのはわかったが、大切な人を守れる強い男にならないと、また同じことを繰り返すぞ?」
「…わかっている。3度目は絶対にあってはいけないと思ってる。そのためには自分自身が変わらなければいけないことも理解している」
「そうか。それならもうこの話は終わりにしよう」
「花菜さん、早く目が覚めるといいな」
「あぁ」

