次の日の朝。
病室に顔を出した創と淳平によって起こされたのであった。








「奏大…起きろ」

「っ…あぁ…」

「お前、また花菜ちんの病室に泊まったのかよ」

「家に帰ったって花菜はいないからな…」

「だからって、そんな体勢で寝ていたら、疲れも取れないだろう?」

「…いいんだ。今はただ、花菜の近くにいたいんだ」

「……奏大…」








10年前の一件と同じようになる事を奏大が恐れている事を感じ取った2人は、そのまま何も言えなくなってしまった。
少し弱っている奏大を見て、花菜が早く目を覚ますことを願うばかりであった。