sweet memory ~奏大side~





「それに、私は奏大さんの婚約者ですから」









そう言うと、花菜は奏大に笑いかけた。
その言葉と花菜の笑顔を見ることができ、今の奏大にはそれだけで十分だった。








「あ、そう言えば、私の荷物って…」

「…学校が終わり次第、迎えにいく。雨宮家に取りに行こう。しかし、今、何も用意してなかったのは不味かったな…。着物だと窮屈だろう?」

「そんなことないですよ?着物は私の一部ですから」








花菜は嬉しそうに答えた。
そんな花菜の言葉に驚いたのは奏大だった。