「提案なんですが、この後副社長と花菜を2人きりにしてあげませんか?あまり、話もできなかったようですし…」
「あら、創。それはいい考えだわ。ねぇ、穂波さん。良い案だと思いませんか?」
「そうね。せっかくだから、あとはお若い2人で何処か好きな所へ行ってらっしゃい」
「じゃぁ、決まりですわね」
「ほら、奏大。何をボケっとしているの?早く花菜さんといってらっしゃい」
「……」
奏大は気付かれないように溜息をつくと席を立ち、花菜の席へと近付いた。
「……行こうか」
「はい…」
奏大は花菜を連れ出し、部屋を後にした。
追い出された2人は、奏大が住むマンションへと移動をした。
今日から一緒に住むという事実を花菜が知らず、奏大は創のことを恨んだ。
創は殆ど花菜に説明をしていなかったのだ。
その事実を聞き、奏大の機嫌が悪くなってしまった。

