「なぁ、奏大。こんな時に何なんだが…何故あそこに野上麻衣がいたんだ?」

「さぁ。目的はわからないが、勝手に潜り込んできて俺の携帯を触っていた。誰かと電話をしていたようだが、あの一瞬で履歴を消されたらしく、誰と電話をしていたのかは検討がつかない」

「大方、俺と奏大の会話を聞いて、部屋に誰もいないことを知っていたんだろう。簡単に出入りできる今のシステムも見直さなければいけないな。…だいたい、お前も鍵をかけておけよ」

「……お前がいないことを忘れてたんだよ」

「ハァ〜…」

「奏大でも忘れることなんてあるんだな。そんなに花菜ちんと会えるのが嬉しかったのか?俺の唯一の楽しみである、花菜ちんのお迎えを取り上げるからバチが当たんだよ!」

「「……」」








淳平の言い分に、奏大も創も呆れていた。