それからの奏大は、多忙だった。 創や淳平と一緒に、会社に寝泊まりし、何とか3日でプロジェクトを切り上げようとしていた。 幸いにも、副社長室にはシャワーベッドルームが設備されている為、泊まり込んで仕事をしても何の問題もなかった。 1日目は何とか花菜にメールする余裕もあった奏大だったが、2日目になると、終わらせなければいけないという思いからか、焦っていた。 それは、プライベート用の携帯の充電がなくなっていることにも気付かないくらいだった。 運命の歯車が、刻一刻と動き出す。