sweet memory ~奏大side~




奏大は会社に戻ると、プロジェクトメンバーを緊急で集めた。
いきなりの呼び出しに、全員が何事かと不思議そうにしていた。









「急に集まってもらって悪かった。…急だが、あと3日で片付ける」








奏大の言葉に集められたメンバーは騒ついていた。
誰もがまさか…という思いでいた。









「難航しているのはわかる。しかし、これ以上引き伸ばしはお互いの利益にもならない。あと3日だ。全員がそのつもりで、仕事に臨んでほしい」

「……わかりました」

「では解散」








奏大がそう言うと、各々部屋を出て行った。
奏大の言葉に納得出来ていない様子だったのが、野上麻衣だった。
会議室から出る際に、小さい声で「3日後…」と呟いていた。
奏大はそんな野上麻衣の様子に気付いていたが、何と呟いていたのかは聞き取れず、不快感を露わにしていた。