それから車は空港に着いた。
「淳平…留守の間は……」
「わかってるって。何かあったら報告するからさ」
「頼んだ」
そう言うと、2人は車から降りていった。
奏大が北海道に来てから一週間。
プロジェクトと別件の仕事との両立は、相当な仕事量であり、睡眠時間を削りながら仕事を行ってきた。
もちろん、それは奏大だけではなく、創も同じだった。
奏大と創と二人三脚で行っていた。
それでも、花菜と連絡を怠ることなく、時間を見つけては、奏大からもメールを送り、花菜からメールが来れば返事を返していた。
このまま平穏な日が続くわけでもなく、刻一刻と運命の日は近づいていた。

