sweet memory ~奏大side~





「時期がきたらちゃんと話す。だから、それまでは黙っていて欲しい」

「まぁ、どうします?」

「んー…この結婚はお前の意思によるものか?」

「あぁ。昔、約束をしたんだ。それを守りたい」

「いいだろ。まぁ、お前が何を決意しているのかはわからないが、時期がきたらちゃんと話してくれるんだろう?なら、それまでは何も言わない」

「ありがとう」








奏大は何も言わないでいてくれる両親に感謝をし、そのまま会場へ向かった。
今まで写真でしか会うことのできなかった花菜ともうすぐ会える。
奏大は珍しく緊張をしていた。







ドアの前まで来ると、奏大は深呼吸をして、何かを決意したかのように扉を開けた。