「まさか社長を使って婚約を申し込んでくるとはな…」 「あぁ…」 「でも、これで引き下がるようなヤツじゃないだろう?きっとまた何かしかけてくるぜ?」 「何で俺に執着するんだか…」 「さぁな。花菜以外の女には冷たいのにな。俺にも理解不能だ」 「ハァ~…」 奏大は溜め息をつくと、そのまま目を瞑り、寝てしまった。 西條コーポレーションまでは10分もしない道のりだが、連日の忙しい勤務で疲れているのだろう。 創は奏大をそのまま寝かせておいた。 そして会社に着くと、創は仕方なく奏大を起こした。