『桜ちゃん!!僕の桜ちゃん!!』
『やめて!!やめてよ!!』
「やめてーーーーー!!」
目を覚ましたら汗だくだった
体は小刻みに震え吐き気がした
私はとっさにカミソリをだし
切りつけようとしたとき
「なにやってんだ!!」
誰かの声が聞こえ私の手にあったはずの
カミソリが地面に落ちていた。
「あんたなにするのよ!!!」
「それはこっちの台詞だよ!!」
顔をあげるとそこには
「木戸蒼空...」
「なにしてんの?三條こんなところで」
「何って見ての通りよ!!」
と言った瞬間にとてつもない吐き気に
襲われた私はその場にうずくまった
「触らないで!!」
「は?」
「こっち来ないで...見ないで...こんな私見られたくないの」
「なにがあったかは知らないよ?でもさこんな状態のやつほっとけねーな」
と言って私の背中をさすってくれた
「落ち着いたか?」
背中をさすりながら私の顔を覗いた
「もう大丈夫。」
「ならよかった」
「お願いがあるんだけど...」
私がそう言うと
「なに?」
真剣な顔をして耳を傾けてくれた。
「今見たことは全部誰にも言わないで!!」
「訳ありだな?」
「うん...」
「良かったら俺に話してくれない?」
「え?...」
「だって学年一位の美女がこんなことするなんてどー考えても重いことでしょ」
彼は苦笑いしながら言った。
私はそんな彼を見てこの人なら話せると
思い過去を全部話し傷も全部見せた。
「だから長袖ね。紫外線対策だと思った」
「傷を見られたら美緒だって驚くわ」
「まさか逢沢も知らないの?」
「えぇ.この学校はあなたいがい誰も知らないわ」
「辛かったな....」
「えっ?...」
「ずっと一人で抱えたんだ...俺バカだなー」
「なんであなたが馬鹿なのよ」
「いや近くにいるのに気づいてやれなかったじゃん?」
「だって気づかれないようにしてたもん」
「まあそーだよな...」
案外優しいヤツなんだ
話して良かったかも
「今度から俺に話してくれないかな?」
「なにを?」
「三條が辛いとき俺話聞くからさ!」
「桜でいーわよ」
「んぢゃ俺は蒼空で!!!」
「わかったわ」
「ねぇメアド教えて?俺桜と仲良くなりたい!!」
「いーわよ」
そういって私たちはアドレスを交換して
教室に戻った。
私はどーやら四時間目まで寝ていたらしい
教室に戻ると美緒が飛んできた
「桜ーどこいってたの?心配したんだよ?」
「ごめん 屋上で寝てたわ」
「今度からは連絡してよね!!」
「ごめんね」
「いーよ!!ごはん食べよ?」
「うん」
そして私たちはお昼を食べて
話していた
午後の授業が終わり
家に帰ろうとすると
「桜!!!」
「なに?蒼空」
「今日遊ばね?修二が逢沢推しでさー」
最近遊んでなかったし
「いーわよ 美緒に言っとくわ」
「マジ助かる!!」
「美緒ー遊んで帰ろー」
「いーよ桜!!」
「蒼空と佐々木くんもだけど」
「なんか異色...」
「まあたまにはいーぢゃない!!」
「そーだね!!あたしカラオケいきたーい!」
美緒可愛い
そんなこと思ってると
「おし!美緒ちゃんの分は俺が奢る!!」
「やったー!!ありがと!!修二くん!!」
「いやいや!!これも男の仕事ですから」
二人は楽しそうに前を歩く
「桜具合わ?」
「今は大丈夫よ」
「ならいいんだ」
あの話をしてから蒼空はなんだか優しい
なんか気を使わせて悪いな...
そんなこと思いながら
四人でカラオケに向かった...
