時計を見ると「23:46」
とりあえずテレビをつける。面白いような面白くないような深夜バラエティーを見る。内容は……くだらない。
でもにぎやかな音があるだけまだまし。ちょっと耳障りだからリモコンでボリュームを二つ下げる。何となく気持ちが落ち着いた。
そりゃもっと長くメールを続けていれば、きっとこういう……何とも言葉にしにくい、さみしさというか、むなしさを……感じることはないだろう。
眠たくなって、どうしようもなくなる直前までメールできたら。
でもそうもいかない。もう「ポイント」がない。
「まぁくん」は私の恋人ではない。
いわゆるコミュニティサイト、「出会い系」の話し相手だ。
私は彼の本当のメアドを知らない。だからこのサイトの中でしかメールできない。
そして彼と話すためには「ポイント」が要る。
