嫌いになれなくて...

私は龍真くんの言ったことが聞こえなくて
きょとんとしていると

「一緒帰るぞ!」

龍真くんにそう言われた

遙以外の男の子と2人きりなんて初めてだし
いくら遙の従兄弟だといっても怖いものは怖い...

どうしようかと悩んでいると

龍真くんが帰りの準備を終えて教室を出ようとしている姿が見えた

私はとっさに後を追いかけていた

何してるんだろう...
1人で帰ろうとしてたのに...

そう思い教室に戻ろうとした時
龍真くんが私はの方を振り向いた

すぐ前を向いてしまったけど
私がいることがわかったからだからか
歩くスピードが少し遅くなっているような気がした

私は気づかれてしまったのなら仕方ないと思い
黙って龍真くんの後ろを少し距離を取りつつ歩いた