嫌いになれなくて...

「何か用?」

「用ってわけじゃねーけど
こっち戻ってきて知り合いそんいなくてさ
とりあえず暇だったからお前のとこ来ただけじゃん?
またよろしくな?いろいろと」

にやりと笑いながらそう言った蒼はそのまま廊下を歩いていった

いろいろと...か
また遊ぼうってことか
アソビ相手は今も何人かいるけど
蒼とはもうする気はないな...

私は教室に入ろうと足を反対に向けた
ふと廊下の先を見ると蒼が階段を上りかけているところだった

その時

「亜衣歌ー
何してるの?」

蒼がいる方とは反対の方から
柚乃と遙くんが教室に戻ってきた

最悪...なんでこのタイミング

私は横目で蒼がいた方を見る
もう上がってしまったことを願って

横目に見えてもの
目を大きく開け少し驚いている蒼の姿だった

柚乃の声で気付いちゃったか...
気付かせないようにって気をつかっていたのに...
1日目でバレるなんて...最悪だ

「何も?
少し友達と話してただけだよ」

そう言いながら私は2人の背を押して教室に入った

入る間際、階段の方を見たけど
もうそこには蒼の姿はなかった