あたしは男が嫌い。


ちょっと昔、いろいろあって…


それについては後ほど。




「ねぇねぇ理葵、私にも
甘い言葉かけてー♡」


「…お前は後で、たっぷり
オシオキしてやるよ」


「もぉー!////
ほんとに好きになっちゃう!」




あたしは毎日こうやって男役として、
友達に甘い言葉をかけている。

『カッコイイ』
って言われるのは嬉しい。

てか、『可愛い』なんて
言われたことない。

まぁ、こんな見た目だからしょうがない。


黒髪でショートヘア。
男性アイドルみたいな髪型。
目は大きめで、まつげも長い。
制服は男子生徒と同じでズボン。
校内ではいつもジャージだから、
制服がズボンでも先生たちにはバレない。



「はぁー…もう理葵にこれやって
もらえるのも今日で最後かぁ…」


「もう卒業式とか早すぎでしょー…」


「理葵は女子校に行くんだっけ?」


「うん(^^)
男子がいないってほんと素晴らしい♪」


「ふふっ、ほんとに理葵は
女子大好きだよねー」


「レズか?ん?」


「いや、そーゆーわけじゃ
ないんだけど…笑」




そう、あたしは女の子大好き。

でも、恋愛対象とかそういうのはない。

ただ、男が嫌いで女の子が好きなだけ。