何とか道場から木刀を拝借することができた。 拝借、というか半ば盗んできたようなものだ。 「それじゃあ、早速始めるか!」 雪継の合図とともに僕は右足を踏み出した。 いつも試衛館でヤルように。 慣れた手つきで、身体使いで。 いつものように大きく木刀を振りかざし。 相手を突き飛ばした。