それはイーニアス王子が17歳になる年のころでした。 なんのへんてつもない、いつもと同じ日は、けれど明らかにいつもと違っておりました。 なんと、大地を豊かにしてくれる粉雪はぱったりと降らなくなってしまったのです。 王はこの世界に何かが起こりつつあるのだと予感しました。 けれど、いくら化学元素の力を持つ王といえども、平和な世界しか知らない自分たちにはどうすることもできません。