「……ねえ、愛ちゃん…ダメ？？」
「………に」
「に？」
「二週間限定なら！」
「えっ。本当？？」
「ただし、手は出さない事！」
「……ええ。それって、ちゅーとか、あんな事やこんな事？」
「そう。当たり前じゃん、恋人ったって私が好きじゃないんだもん」
「ええ」
明らか肩を落とす秋人。
当然です。だって、私秋人に初めて捧げる気はないんだ。
今のところは。
「でも、俺とお試し恋人してくれるって事だよね？」
「まあ、そうなるかな」
「やった！これはオッケーだよね？」
そう言いながら、グイッと私の手を掴んで引っ張る。
「うわ、だ、ダメ！」
「やーだ！放さなーーい」
「……」
繋がれてる手から、秋人の体温が伝わってくる。
本当に嬉しそうにはしゃぐ秋人を見て、ま、いっかと思ってしまうのは何でだろう。
これからどうなるかはわからないけど、二週間後には何か変わってるかな。
