「あり得るんだよ~」


その不穏な空気をぶち破りながら結城の隣にいた男が言う。

結城の隣にいたのは、先ほど見た新一と呼びながら結城に話しかけていた男。



名付けてチャラ男二号。


「こいつ、軽そうだけど、いや、軽いけど行事とかは真面目だよねえ」

「そーそー、言ってやってせいしろう君」

結城は何度も頷くと、そう言う。


「ちげーって、てめー何度言えばわかんだっつうの!!!
俺の名前は清二だ!せ・い・じ!!」


結構な大声で怒鳴る清二を、

「へいへーい、んなことより」

結城は耳に小指を突っ込みながら軽くあしらった。



「んなことって、おい、新一」

「品川せんせー、転校生の名前教えて」

「…それは俺も知りたい」

結城の質問に、急に静かになって二号はそう言った。



コントみたいな二人のやり取り。
それを見ながら…本当にこれからが不安になってきた私。

相変わらず、女の子の視線は怖いし。