「いや、女子は基本口軽いか」

「そんなことないよ」

「いやー軽い軽い。軽くて飛んじゃうね、ほんと」

「私は話さないから、んな簡単に」

「……わかんないよ」

「え」


秋人はぽつりと、そう呟くように言った。
その後、すぐににこっと顔にわざとらしい笑みを浮かべる。


「愛ちゃん家、どこー?」

「えっ。あ、そこ曲がったとこ」

「えーまじで俺ん家から近いねー。夜行っても…」

「来なくていいです」

その私の言葉に今度は、秋人がベコっとへこむ。
本間といい…皆同じリアクションなのね。


「愛ちゃん、意地悪ー」

「あんた達が軽いんです」

「俺は軽くない」

「いや」


どこの口がそんな事を言うのだ。
軽過ぎて本当飛んじゃうだろ、こっちのが。




「好きな人には一途だしー」

「え、そうなの」

「うん、そーだよー」

「誰、その好きな人って」

「……言ったら抱かせてくれる?」

「……知らなくていいです」


こいつに興味を持った私がバカでした。
いつか、こいつらに私の処女は奪われてしまうのでしょうか。

…それだけは嫌だ。