「ぷぷ、絶対裏番長だよー愛ちゃん」

「ないから、本当」

「そう?」

サラっと揺れる髪の毛に光が差し込んで金色に光る。
秋人は私を見つめながら、優しく微笑む。

本当に、こいつは中身さえなければ最高の男なんだけどな。


もったいない…と思い、私ははあっと小さく溜息をついた。


「ねえ、愛ちゃん、俺隣のクラスだからさ、休み時間に遊びに行ってもいい?」

「え、困ります」

「え、何で」

「だって、私女子と仲良くしたいし」

「俺、女子と仲良しだよ?」

「いや、あの…」

そりゃそーだろうが。
あんたのこと好きなんだから。

でもね、女同士は違うのよ。
本当。



「もし、女の子達になんかされたら愛ちゃんのこと俺助けるから平気」

「…………やっぱ何かされんの?」

「うん、されるだろうね」

「………」

言いきったよ、こいつ。

「あ、でも姉貴と仲良しだってわかれば何もされないかもね」

「麗さんと?」

「うん、そう。由紀とか、口軽いから漏らしてみ」

そうやって、秋人はくくっと笑う。
…まさか、私がやりまくってるだの、変な噂流したの…由紀なのか。