「…何、愛。俺のことタイプだと思ってんの?」


三人に答えることなく、瞬はニヤっと私を見て笑った。
一々ムカつく奴だ。


「思ってません!!!」

「あんなことされたのにタイプだなんて、愛って物好き~」

「思ってないっつうの!!」

「あはははっ!」


瞬はどうしても私をからかいたいらしい。
こいつ、反応楽しんでるわ。
ムカつく。腹立つ。性悪。腹黒!



「瞬たんが爆笑してる」
「俺も笑わせたい」
「愛ちゃんのこと好きなのか」


横でこそこそ、三人が集まってそう話す。
だけども、私の腕を本間と結城が掴んでるから丸聞こえですよ。

てかさ、会って初日だよ?
好きになるわけないですよー。

そこ、気付いて。


「ねえ、とりあえずどこ行くの?」

こそこそする三人に私は苛立った声で尋ねる。
三人は見るだけで何も言わない。