「あっれー新一、その子誰ー?」


……また新しい奴が現れた!!!


これまた素敵な出立ちで。
カッコいいとは思うけど、もう髪の毛から見た目から何から。

ちゃらさが滲み溢れ出てる。



「この子転校してきたみたい~」

「うっそー!俺にも紹介して」


…丁重にお断りします。



何も言えず口を噤む。
とにかく関わりたくない一心で、私はその新一と呼ばれた男の手をばっと振り解くと無我夢中で走った。



「え!?」

「おい!」


後ろでそんな声がするけど、聞こえない聞いてない。
私は知りません~!!!



無我夢中で走った先に、私の探し求めていた職員室があった。

職員室なんて、好きな人いるわけないけどこの時はもう、天の救いのように思えた。
…職員室が眩しいぜ。




ああ、よかった。
ほっと、息をつく。


それから私は職員室の扉を開いた。