LOVE School Life Ⅰ【完結】

「逃げるわけ?」

「……」

「バレた、ハイ、じゃあ私はお役御免って事?」

「……」

「ねえ、どうなの?」


苛立ちと、悔しさで私の声が段々と荒くなっていく。
秋人はその言葉に顔を歪めた。

だけど、すぐに無表情になると

「そうだよ」

と、一言告げた。


ガンっと後頭部を鈍器で殴られたみたいだ。

今まで私が見て来た秋人とは、全く違う言い方や表情。


それが、私の胸をぎゅうぎゅうと締め付ける。


「何だよ、それ。私の気持ちは考えなかったのか」

「……」


秋人は黙ったまま、視線を逸らす。


「秋人に好かれてるのか、って少しでも喜んだ私が馬鹿みたいじゃないか!」

「……っ」


目を見開いて、こっちを見る秋人を私は睨みつけた。