LOVE School Life Ⅰ【完結】

タンタンと後ろから足音がした。
だけど、さっきから何度となく裏切られている。

でも、私は振り向いて誰かを確認するしかない。



溜め息を一度つくと、私はゆっくりと振り向いた。



そして、その人物を見て目を見開く。
その人物も、私を見て目を真ん丸にして驚いていた。


「…愛、ちゃ…ん」


姿を見せたのは。
私の、ずっと待っていた人物。秋人だった。



「秋人」


どこにいたんだとか、そんなのはもういいから。
とにかく、私はちゃんと秋人と話がしたい。



「何で、いるの」


秋人は固まったまま、そう尋ねて来る。


「秋人を待ってた」

「…いつから」

「授業終わってから」

「……」

「ちゃんと話しよ」

「……話する事、なんかないよ」


秋人は俯きながら、そう言った。

私の顔を見る事なく、靴を手にすると私の横に置いて履いている。
それから、私を無視して外に出ようとする秋人の腕をがしっと掴んだ。