LOVE School Life Ⅰ【完結】

いつも、こうやって秋人は待ち伏せしてたんだから。

私がしたっていいじゃんか。


人の波が去ってからも、秋人が来る気配はない。


一応、携帯はずっと握り締めている。
連絡来たらすぐに取れる様に。


私が秋人を待ってから、既に一時間が経過していた。


無駄に時間を確認しては、溜め息をつく。



「あれ?ラブ?」
「愛ちん」


そうやって声をかけて来たのは、結城と本間。


「あ、帰り?」


私はなるべく明るい声でそう尋ねる。
結城は私が秋人を待ってるってわかったのか、少しだけ表情が険しい。


「そうそう、これからカラオケ」

「いいね」


本間はそんな私に気付いてないから、笑いながら話す。