「だってさー、俺だってラブ好きなのにさー。
独占しちゃって、悔しいし」

「……結城、貴方はアホですか?」

「多分、俺の方がラブを幸せに出来るよ?」

「はいはい、そうですねー」

「信じてないな?」

「そうでしょうが」


ちゃらおーずスキル発動。
一号は今日も健在でした。

はあ、全く。
一応、秋人は友達だろっつーの。


「それだけ?なら私行くけど」

「あ、本当に考えてよ?」

「はいはい」

「絶対考えてないーーー」

「うっさいわ」


私はまだぶーぶー言う結城を残して一人部屋を後にした。

結城、見損なったわ。
全く。友達想いだと思ってたのに。



そんな事を私が思ってる時。



美術室に残された結城が。


「…あっきーに惚れたら、ラブが辛くなるだけなのにな」


そう眉を下げながら呟いていたのを知らなかった。