LOVE School Life Ⅰ【完結】



「…俺の事って言ってない?」

「うん、言ってない」

「そか。…愛ちゃんはそいつ、好きなの?」


余りにも静かなトーンに、変に胸がざわざわとする。
少し俯かせた秋人の顔。

真面目な顔で話しているのが見える。


「…好き、じゃない」

「本当?無理してない?」

「うん、してない。一度も考えた事ない」

「……それならいいんだけど。
もしも好きなら俺の事は気にしなくていいんだからね」

「………」


また胸がぎゅうっと苦しくなった。


こうやって。

秋人は諦めて行くんだろうか。


行こうかって笑顔を見せる秋人の腕を私はがしっと掴む。
それにぎょっとした顔を見せる秋人。