「あ、話まとまったら教えて」
そうやって、私達に笑顔を作っていたけど。
全然…笑えてないよ。
外から聞こえる声も、どこか冷たく感じるし。
これじゃ秋人が心配になる。
結城と本間はわざとなのか、明るく話し出す。
さっきと同じ様に。
「んじゃ、変装はなしって事で」
「そうだな。しても意味なさそうだし」
それに気付いてくれたか。二人とも。
よかったわ。
…そうだよね、私が気にしてもダメだよね。
何かあったらきっと、話してくれる。
そう、信じよう。
その時、ジリリリと携帯が鳴って三人でビクっとした。
どうやら、瞬の携帯のアラームらしい。
それにやっと気付いた瞬が、薄らと目を開けて携帯を見る。
時間を確認して、だるそうに体を持ち上げた。
「………」
それから、私達に目をやるがすぐに携帯に視線を戻す。



