翌朝。
一睡も出来なかった私は、早々に準備を始めた。


……早めに待ち合わせ場所に行こうっと。

いつか、秋人が待ってた様に待ってよう。


ご飯もそこそこに、私は家を出る。
一晩考え抜いた私の答え。


……シゲとは付き合えない。
だって、シゲに恋愛感情を私は持てない。

だけど…、だけど。
友達でいられないかな。

それって…我儘なのかな。


うまく言えるかわかんないけど、それをシゲに伝えようと決めた。
まあ、そこに辿り着くまでに何度も自問自答したけどね。

聡子に電話したかったけど。
もしも、聡子が知らなかったとしたら…そう考えて何も言えなかった。


「…はあ」


待ち合わせ場所に到着した私は、携帯を見つめながら溜め息をつく。
30分前は流石の秋人もいなかったらしい。

ガードレールに腰かけて、体重を預けると空を仰ぐ。