「はあ、いいなあ。こんなイケメンに囲まれてるなら私、女友達いらない」


いや、聡子。
その発言は待て。
よく考えろ。



「聡子はイケメン好きだよな、まじで」


シゲも呆れた様に肩をすくめる。
私もアイコンタクトで同意した。

それから、聡子は結局その雑誌を買っていた。


私達は、ぶらぶらしながら時間を潰す。
何時の間にか時間は経っていて、大分空も暗くなって来て。

はあ、楽しい時間って言うのはあっという間だよね。



「暗くなって来たから、そろそろ帰るか」

「そうだねえ」


私達は駅前まで来ると、改札を通る。
私はシゲと聡子とは違うホーム。
別れる場所で、二人と向き合った。


「はあ、楽しかったね。また遊ぼ」

「だね、約束だ」

「そうだな」


聡子とシゲも頷きながら、笑っていた。


「それじゃあね」

「ばいばーい」


私は思いっきり手を振ると、二人と別れてホームに向かう階段を上る。
それから、携帯を出すと秋人へと連絡した。