LOVE School Life Ⅰ【完結】

「で?誰がいいわけ?」


問い詰める様に、聡子が私に近付く。
聡子の顔が怖い。
聡子のつけまつ毛がバサバサと揺れる。

濃いアイメイクのその目に見つめられて、たじろぐ私。


「誰とか、いや、あの…」

「そんなら私に紹介してよー」

「いや、それも、ちょっと…」


自信持って紹介出来る程でもないしなあ。
ちゃらくなければいくらでも紹介するんだけど。

…ちゃらくなければ?


「あ。じゃあ、サッカー部の男子は?」

「お、いいね。サッカー部」


タムっち、いい男だもんな。
普通に私に話しかけてくれる数少ないクラスメートだし。


「…ダメだ、連絡先知らないわ、私」

「何それーー愛の役立たずーー」


そんな私達を、シゲは呆れた顔で見ていた。
うわ、シゲ…まじで冷たい目をしているわ。