「いや、絡まれるっていうか。別に何かされたわけじゃないんだけど…。
うん、四人は基本いい奴」
基本的にね。
女の子の事さえなければね。
…瞬も多分。
「んで、その男とかと付き合ってて女の子と仲良くなれねえの?」
シゲは訝しげな顔でそう尋ねる。
あ、そっか。シゲにはメールで少し話したもんな。
「そうそう、それでも話せる子いるし、まあ、そのちゃらおーずと話してるし…。
どうにかはなってるかな」
実際は、秋人とずっといる感じだし。
女三人組も、話はしてるけど、一緒にいるかって言われたら違うし。
クラスの女子から、ハブられてるのはわかっちゃいるんだけどね。
まあ、仕方ないとも思ってるし。
どんな状況であれ、私は恵まれた位置にいるとは思うから。
それが私にとって恵まれているかと言われたら、別の話だけど。
「本当ー?愛」
聡子が心配そうに顔を覗きこむ。
暗い顔を見せてたかもしれないと思った私は、慌てて笑顔を作った。



