LOVE School Life Ⅰ【完結】


「一口寄越せ」

「うん、いいよ」


聡子は自分が食べる前に私にハンバーガーを向けてくれる。
優しい。聡子。

遠慮なくがぶっと齧りつく。


「…うん、うまい?かも」

「何その反応」


私の微妙な反応に、シゲが吹き出した。


「てか、こっちも新作なんだよ。聡子、ハイあーん」


自分のバーガーも聡子にあげると、聡子も同じ様に齧りつく。
それから首を傾げた。


「…こっちも微妙?」

「ぶはっ、なんだ、お前ら」


シゲは定番、安定のビッグマック。
しかも、それだけじゃ足りないらしく、ハンバーガーまでつけている。

さすが、成長期の男の子。


「じゃあ、シゲも食べてみなよ」

「そうだね、シゲも食べるべきだ」


聡子と私は同時にバーガーをシゲの前に突き出した。
そのバーガーに素直に齧りつくシゲ。

二人のを食べてから、シゲは暫く黙っていた。


それから、首を傾げる。


「…やっぱ微妙?」

「あはは」


でしょーって聡子と私で言うと、三人で笑い合った。