「愛!」
「雪村」
「シゲに聡子!!久しぶりだあああ!」
私はガバッと二人に抱き着く。
それに二人は笑っていた。
「久しぶりって、そんなでもないだろ」
「そうだよ、愛。大袈裟」
「そんな事ない、色々ありすぎて、もう、懐かし過ぎる。
前の学校が恋しい」
「あはは、何それ。どんな酷い事があったの」
「本当だよ、雪村」
「聞いて、聞いて。本当に聞いて」
「落ち着け。とりあえず、どっか入るか。腹減ったな」
シゲが苦笑しながら、私を宥める。
シゲの提案に聡子と私も、頷いた。
まあ、高校生だし。
お金もあるわけじゃないし。
…行き着く先は定番のマックだよね。
セットを頼んだ後、席に着くとシゲに向かい合って座る。
私の隣が聡子。
「これ、今日からの新作だって」
聡子がバーガーの包みを開けながら言う。



