LOVE School Life Ⅰ【完結】


「どうしたの?」


何も言わない秋人に首を傾げる。
すると、いきなり秋人が腕を引っ張って私を抱き締めた。


「秋人!?え!?」


突然の事に、思考停止。
何が起こった。
どうした、どうしてそうなった。


動揺してる自分を落ち着かせながら、秋人に再度尋ねる。


「秋人、どうしたのっ?」


ああ、声が上ずってる。
本当に、私はこういう事に免疫がない。

今朝も、抱き締められたけど。
それとは状況が違うというか。

秋人は依然として、黙ったままだ。


「……、秋人?」


流石にこれだけ黙っている秋人は、不安になる。
抱き締められてるから、顔すら見えないし。



「…明日、帰る時絶対連絡頂戴。
俺、迎えに行く」

「え?明日?」

「うん。駅まで迎えに行くから」

「いや、いらないけど」

「約束して。でないと、抱き締めたまま放さない」


はあ!?
放さないって、何!?
意味が分からないんですが!


唖然としながら、じたばたしてみせるがびくともしない。