【雪村、元気かあ?
やっぱお前隣いないと暇だわー。
聡子ともよく言ってるよ(苦笑)
そっちはもう馴染めたか?】
【おお!シゲ!
馴染めた…っていうのかな?
まあ、友達は出来た、かな。一応。
そっちが懐かしーー!】
【なんだ、あんま友達出来てないのか?
お前にしては珍しいな。
明日暇じゃねえ?
聡子も会いたいって言ってるしさ。】
なんですと!!
会いたいぞ!
これは会いたいぞ!
【遊びたい!明日は暇!】
そう返事をしてから、自分に影が出来ているのに気付き、携帯から視線を前へと移す。
そこには秋人が立っていた。
「うおっ、声かけてよ」
「ごめんごめん、なんか、愛ちゃん嬉しそうに笑ってたから」
「…まじで?」
思ってもなかったメールの相手に、思わず顔が緩んでたのかも。
そう考えながら、頬へと手をやる。
すぐに手の中で震える携帯。
相手はもちろんシゲ。



