LOVE School Life Ⅰ【完結】


休み時間になると、やっぱり秋人がやって来る。


「愛ちゃん」

「秋人」


にっこにこして、私の隣に腰をおろしていた。


私の机に肘をつきながら、手に顎を乗せて私を見る秋人。
突き刺さる視線に、思わず苦笑いしか出来ない。


「今度さ、俺のバイクでどっか行かない?」

「嫌です」

「何で」

「前にも言ったじゃん、怖いって」

「それは信用してなかったからでしょー?」

「いや、そうだったけど…」


今も、完璧信頼してるかって言ったら違う様な。
でも、それは秋人には言えない。

きっと、秋人を悲しませるから。


「んー、じゃあ、最後ならいい?」

「……」


秋人の言う、最後ってのはきっと彼氏としての期間の最終日って事。
たまに忘れそうになる。
秋人が好きとか、そう思ってはいないけど、秋人が彼氏って事実が私の中で定着して来ているから。


まあ、キスとか、それ以上の関係がないくせに、恋人って何だよって思うけど。