「愛ちゃんはねえ、鈍感。鈍感！」
「…いや、どこが」
呆れ気味にそう言うと、秋人は変な顔になりながらはああっと盛大な溜め息をついた。
「だって、彼氏に他の男の話とかするし」
「いや、瞬、友達でしょ」
「友達でもライバルです。恋敵ってヤツです！！」
「はああ！？」
何でそうなる。
男なら全てライバルになるのか！
「男なら全員そうなんです！」
ああ、心の中で思った事言いやがった。こいつ。
アホか。
何でそうなるんだ。
つか、私を狙おうとする奇特な人は秋人。あんただけだと思うわ。
まじで。
「ないない。秋人、気にし過ぎ。
まあ、教えてくれないなら自分で瞬探すからいいし」
「えええええ」
秋人が軽く悲鳴を上げているけど、私はそれを無視する。…事にした。
