「だから、俺達の邪魔をしないでくれ」
「ラブの処女…奪われちゃう…」
「奪われないっつーの」
あ、いつもの調子で突っ込んじゃったよ。
期間限定だし、何もしない前提だから、何もないと思うけど。
「じゃあ、捧げるんだああああ」
「……秋人、行こうか」
「そうだね」
「俺も一緒に行く」
呆れた本間も私達と一緒に歩く。
それに泣きそうになりながら付いてくる結城。
本当に、結城って奴は。
だけど…噂って怖いよね。本当に。
登校中に秋人と私を目撃した人はたくさんいて、あっという間に全校生徒に知れ渡った。…らしい。
教室に入ってから、私はすぐに有紗と由紀と翔子に質問攻めされた。
どうやら、登校した私達を目撃していたらしい。
どうやって付き合っただとか、どうしたのだとか、何だか、私が告白したみたいになってるから、適当にはぐらかしておいた。
期間限定の付き合いってのは、私と秋人しか知らない事。



